「今働いている会社がみなし残業で、定時で帰ると残業しない人=ゴミみたいなレッテル貼られてしんどい。悪いことしてるわけじゃないのに、定時で退社して怒られるのはおかしいでしょ。そもそも月40時間や45時間のみなし残業なんてきついし、基本給が低い企業が高い給料に見せる違法で危険なブラック企業がやる手口だから、ホワイトな企業がやることじゃない。いっそのこと働き方改革でみなし残業廃止にしてほしい。こんな会社、やめたほうがいいかな…?」
みなし残業とは、あらかじめ一定時間分の残業を見込み、給与の中にそれに応じた残業代が含まれている制度のことで、その内容から「固定残業制度」とも呼ばれています。
誤解がないよう最初にお伝えしておくと、みなし残業自体は違法でも何でもなく、決しておかしいわけではありません。
問題なのは、このみなし残業を利用して、みなし残業で決められた時間を超過して働いてるのに残業代が支払われないブラック企業。
そのような会社で働き続けると、ストレスや健康被害を引き起こし、人生が破滅する大きなリスクがあるので要注意です。
今あなたがすべきは、みなし残業の制度が適切に運用されている会社かどうかを正しく見極めること。
そのためには、みなし残業を導入するブラック企業の特徴をしっかりと理解し、そこから最短最速で転職を成功させるためのポイントを知っておく必要があります。
今回は、みなし残業が多くおかしいと今の会社で働き続けることに思い悩んでいるあなたのために、
- みなし残業とは?目的・メリット・デメリット
- みなし残業がおかしい・悪いと言われる5つの誤解
- みなし残業するおかしいブラック企業の特徴
- みなし残業のおかしいブラック企業から転職を成功させる5つのポイント
についてお伝えしていきます。
みなし残業とは?何のためにあるの?メリット・デメリットは?
冒頭でもお伝えした通り、みなし残業とは、あらかじめ一定時間の残業を見込んで給与に固定した残業代が含まれる「固定残業制度」のこと。
例えば、月25時間のみなし残業が雇用契約書に明記されている場合、月25時間の残業代までは月額給与に含まれて支払われることになります。
みなし残業の目的とメリット
みなし残業は、企業が従業員の労働時間を適切に管理し、適切な労働環境を提供するために導入されました。
この制度を導入することによるメリットは、主に以下の通りです。
労働時間の透明性の確保
みなし残業制度を導入することで、従業員が定時以外に働いた時間に対しても適切に賃金が支払われるため、労働時間の透明性が確保されます。
生産性の向上
みなし残業制度の導入により従業員が定時外に働くことで生じるコストを削減でき、従業員の生産性向上にもつながります。
労働時間の短縮
みなし残業制度は、従業員が定時以内に業務を完了できるように、労働時間の短縮を促進する効果もあります。
労働時間が短縮されることで従業員のワークライフバランスが改善され、ストレスや過労の軽減にもつながります。
みなし残業のデメリット
みなし残業制度は日本の労働法において許容されている労働時間外手当の支払いを省略し、労働時間外の業務を行うことを前提とした労働制度です。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
残業することが常態化しやすい
みなし残業制度は一定時間の残業を前提にしている制度でもあるため、職場において残業することが常態化しやすくなります。
みなし残業時間が過剰に計上されている会社では働き損になることもある
基本的にみなし残業によって定められている残業時間はその企業によりますが、中には過剰に設定するブラック企業もあり、正当な残業代が支払われず実質「サービス残業状態」になるケースもあります。
みなし残業がおかしい・悪いと言われる5つの誤解
冒頭でもお伝えしましたが、みなし残業は労働基準法で定められた制度であり、みなし残業自体がおかしいとか悪いというわけでは決してありません。
一方で、世の中では、みなし残業やみなし残業を導入している会社をディスる傾向もあり、そこに大きな誤解が生じているのも事実です。
ということで、ここではみなし残業がおかしい・悪いと言われる5つの誤解をお伝えしていきましょう。
健康被害のリスクがあるという誤解
みなし残業が労働者の健康被害を引き起こす原因というのは、大きな誤解です。
確かに長時間労働はストレスや疲労を引き起こしうつ病や心臓病などの疾患などを引き起こす原因の一つですが、それはあくまで「長時間労働」の話。
みなし残業は長時間労働を強制するものではありません。
労働法に違反している
定時労働時間を超えて労働させることは労働法で禁じられており、みなし残業は労働法に違反している、これも大きな誤解です。
みなし残業はあらかじめ見込む一定の残業代を給与に含ませる制度であり、違法ではありません。
労働者のプライベートな時間を奪う
みなし残業は労働者のプライベートな時間を奪う、これも全くの見当違いですね。
先ほどもお伝えした通り、みなし残業は残業を強制するものではないため、定時で帰っても何の問題もありません。
例えば、月に30時間のみなし残業がある会社の場合、月に30時間に満たない残業時間であっても30時間分の残業代が給与に含まれることになります。
みなし残業によって家族や友人との時間を削られ、ストレスや疲労がたまるなんてのは大きな誤解です。
労働者のモチベーションを下げる
みなし残業は労働者のモチベーションを下げる原因、これも全くの誤解。
極端な話、一ヶ月に全く残業しなくても、みなし残業によって一定の残業代が含た給与が支払われるため、効率的に業務をこなせば逆に従業員のモチベーションは上がります。
業務効率を低下させる
みなし残業は業務効率を低下させる原因、これも大きな誤解です。
むしろ逆で、サービス残業にならないよう、従業員が業務を効率的に処理することを促進する効果がみなし残業制度にはあります。
みなし残業のおかしいブラック企業5つの特徴
ここまでお伝えしてきた通り、「みなし残業=おかしい・悪い」というのは大きな誤解です。
みなし残業が誤解をされてしまうのは、労働基準法に違反するようなおかしいブラック企業がみなし残業を導入して、労働環境の悪化を招いている実態が多いからに他なりません。
要するに、おかしいのはブラック企業であって、みなし残業という制度自体は悪いものではないということ。
ここからは、みなし残業で労働環境が悪いブラック企業5つの特徴をお伝えしていきましょう。
みなし残業を超える正当な残業代が支払われない
みなし残業を導入しているブラック企業では、みなし残業を超えて働いた正当な残業代が支払われないことが多々あります。
実際に働いた時間に対して残業代が支払われないのは、紛れもなく働者にとっては大きな損失であり「働き損」。
また、長時間労働が続くとストレスや疲れがたまり、健康面でのリスクも高まります。
みなし残業時間を超える残業代が支払われないことで、社員のモチベーションは下がり、生産性や業績にも悪影響を及ぼす可能性大です。
残業が当たり前のように強制される
みなし残業を導入しているブラック企業では、残業が当たり前のように強制されます。
残業を断ることができず、その結果、プライベートな時間を削られ、精神的にも追い込まれていくといったような流れですね。
特に、家事や育児など「家庭と仕事の両立を目指している人」は要注意。
残業が強制されることで社員のワークライフバランスが損なわれ、過労による大きなストレスによって健康被害を生じることも多いです。
労働時間が法律に違反している
みなし残業を導入しているブラック企業では、労働時間が法律に違反していることも多いです。
法律で定められている労働時間を超えて働かされることが常態化しており、社員の健康に大きな悪影響を及ぼすようになります。
長時間労働が続くことで心身共に疲弊してくると、最悪の場合、過労死に至ることも。
また、法律違反すると企業は罰則を受ける可能性もあるため、企業としての信用も失われることになります。
労働環境が悪い
みなし残業を導入しているブラック企業は、基本的に労働環境が悪いです。
長時間働くことによるストレスや疲れ、残業代が支払われないことによる不満がたまり、社員の健康に悪影響を及ぼします。
また、適切な休憩が取れなかったり、職場の環境面でも不快な状況が続くと、社員のモチベーションも下がり、会社の生産性や業績にも大きな影響が出てくるので要注意です。
人員不足による対応
みなし残業を導入しているブラック企業では、人員不足によって悪質なみなし残業が常態化しているのが普通です。
社員の負担が増大して健康やモチベーションに悪影響を及ぼすだけでなく、人員不足による対応が続くことで企業の業績は悪化し信用も失墜していきます。
みなし残業のおかしいブラック企業からホワイト企業への転職を成功させる5つのポイント
仕事でのストレスは誰にでもあるものですが、みなし残業を利用して社員を搾取するようなブラック企業で仕事を続けると、間違いなく日々の生活に支障が出てきます。
そんなブラック企業は速攻で辞めて、一日も早く別のホワイトな会社へ転職するべきです。
とはいえ、ブラック企業からの転職を成功させるのは、クチで言うほど簡単なことでもありません。
万が一にでも、転職先でが同じようなブラック企業だったら人生に絶望することにもつながります。
ということで、ここからはブラック企業からの転職を成功させる5つのポイントをお伝えしていきましょう。
企業調査をしっかり行う
転職において最も大切なことは、企業選びです。
自分が希望する条件に合致するかどうかを見極めるためには、公式ホームページやSNSなど、インターネットを活用して情報収集するのが効率的。
みなし残業を導入しているかや、それによる弊害などなど。
残業代の支払いだけでなく仕事のやりがいなど、様々な観点からリサーチしてみましょう。
みなし残業が当たり前なブラック企業とは逆に、働き方改革を進めているホワイト企業もたくさんあり、自分に合った働き方ができるかどうかも重要です。
残業時間やフレックスタイム制度、リモートワークなど、自分に合った働き方を確認しましょう。
自分が望む働き方ができる場所であれば、仕事に対するモチベーションも高まります。
希望するキャリアパスがあるか確認する
転職する際には、自分が望むキャリアパスを実現できるかどうかも確認する必要があります。
転職先の職務内容やキャリアアップの可能性をしっかりと調べましょう。
あなたが今まで培ってきたスキルや経験を活かせる職場かどうかも重要なポイントです。
転職サイトで社員のクチコミを確認する
企業の実情を知るためにフル活用したいのが、転職サイトの存在。
具体的な業務内容や、残業時間や残業代の支払いがどのようになっているか、働き方改革についての取り組みなど、自分が気になることはある程度網羅されており、転職先の実情を知ることができます。
もちろん、組織の風土や福利厚生などについてもチェック可能。
実際の業務内容や、社風、雰囲気など、実際に働いている社員のクチコミからのリアルな情報を収集して、転職先の企業イメージをより具体的にイメージしていきましょう。
退職理由については、適切に説明する
転職活動の面接では採用担当者から退職理由を聞かれることも多いですが、みなし残業や今の会社の職場環境による原因で転職する場合は、退職理由を適切に説明する必要があります。
過剰な不満や批判的な発言は避け、ポジティブな言葉を使い、前向きなイメージを持ってもらえるようにしましょう。
例えば、「前職では残業が多くストレスがたまりましたが、今後は自分自身の成長につながる職場で働きたいと考えています」といったように前向きな言葉を使うことが大切です。
退職理由を適切に説明することで、採用担当者からの信頼を得ることができます。
また、退職理由を説明する際には、自分自身が学んだことや経験したことについても合わせて伝え、しっかり自分をアピールしていきましょう。
良質な転職エージェントをフル活用する
みなし残業を逆手にとって社員を搾取するようなブラック企業から最短最速で転職を成功させるためには、転職エージェントをフル活用することが必要不可欠です。
良質な転職エージェントを見つけてフル活用することができれば、自分が望む理想の転職先を短時間で見つけることができるようになります。
転職エージェントを活用するメリットは、求人情報や転職に関する情報を効率的に収集することで最短最速の転職が可能になること。
それだけではなく、彼らの持つ企業の採用担当者との「太い人脈」によって、優秀な転職エージェントと信頼関係を築ければ、彼らの強い推薦を受けて採用される確率を大幅に高めることができるようになります。
そのために重要になってくるのが、良質な転職エージェント選びです。
実績が豊富で信頼できる転職エージェントをしっかりと選んでいきましょう。
まとめ
今回は、みなし残業が多くおかしいと今の会社で働き続けることに思い悩んでいるあなたのために、
- みなし残業とは?目的・メリット・デメリット
- みなし残業がおかしい・悪いと言われる5つの誤解
- みなし残業するおかしいブラック企業の特徴
- みなし残業のおかしいブラック企業から転職を成功させる5つのポイント
についてお伝えしてきました。
みなし残業によって社員を搾取するブラック企業で働き続けると、ストレスや健康被害を引き起こし、人生が破滅する大きなリスクがあるので要注意です。
今あなたがすべきは、会社の良し悪しを正しく見極め、仕事を続けるべきかどうかを判断すること。
ブラック企業から転職するためには、最短最速で転職を成功させるためのポイントを実践する必要があります。
転職活動はストレスや不安を感じることも多いですが、マイナスな感情にとらわれすぎてしまうと、面接官や人事担当者に不快感を与えることにもなりかねません。
自分の強みを意識し自信を持って面接に臨むこと、そんなポジティブなマインドこそが転職を成功させる一つのカギです。